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人生甘くはない・・・?  ~ Life is not sweet ~

人生甘くはない・・・? ~ Life is not sweet ~

メモリアル ライスシャワー

 先日、ベストハウスで悲劇の名馬として取り上げられたライスシャワー。
この馬の最後の勝利レースが私の最初の競馬観戦になります。

 私にとっての運命の名馬、それがライスシャワーなのです。

 雨の京都競馬場 天皇賞・春

 その日、時代の名馬ナリタブライアンの故障により、混戦ムードのメンバーの中、一番人気に押されていたのはブライアンの同期エアダブリン。対するライスシャワーは4番人気。2年前の同レースではメジロマックイーンを破った舞台、3歳秋にはミホノブルボンの三冠制覇を打ち砕き、そして花開いた地。
 
 ここまで僅か5勝のライスシャワー。その生涯の経緯から最強ステイヤーと呼ばれる一頭だが、このレースがある意味ではそのハイライトであり、また決定付けたレースだったのかもしれない。

 雨で暗いテレビ画面の中でライスシャワーが先頭に立ったのは向正面だったか?3コーナーから4コーナーにかけてだったか?実況が驚いたように伝える『ライスシャワー先頭』の言葉。少なくとも早くも先頭だった。直線に向かって行き後続を引き離したライス。勝たせてあげたいと思ったとき、後方からやってくるのはエアダブリンではなかった。ライスとは父を同じくするもう一頭の長距離巧者ステージチャンプ。
 ライスの懸命さが伝わってくるような瞬間。後僅かのところで見る見る差を詰めてくるステージチャンプ。二頭が並んでゴール。
 始めて見る中継で初めての写真判定。しばらくして電光掲示板に移った数字は3番。勝ったのはライスシャワーだった。
 この時の感動や、レース振りが私の一つの理想となっている。血統や細身の馬体という今でも変わらない好みが、この日一レースで作られたと言ってもいい思い出のレース。それが天皇賞・春。
 
 その後ライスは中距離G1制覇を目指し、またファン投票1位に応えて出走した宝塚記念で、競走中の事故によりその場で安楽死の処置が取られる。 


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